2024年3月14日木曜日

 

能登半島地震 / 輪島への訪問報告

 3月12日(火)、能登半島地震の被災地である輪島市を訪問しました。  被災した子どもたちの居場所づくりや市民のコミュニティの再生のため、どんなことができるのかを相談しに伺ったものです。  この日打ち合わせに参加していただいたのは、輪島わくわくおもちゃの図書館の尾坂里美さん、大岩瑞枝さん、輪島市子育て支援センター・児童センターの平野弘美さん、山本惚太朗さん、竹園恭美子さんです。全国連絡会からは、理事長の鈴木と事務局長の藤田が参加しました。2時間余り意見交換を行った結果、次のような取り組みを行うことになりました。

①子どもたちが元気に遊べる場、市民がくつろげる場として、『子育て&市民安らぎサロン』を5月に開催する。会場となる支援センターは避難所となっているため、子どもたちや市民、そして避難者の方々が楽しめるような内容としていく。
②災害でより大きな影響を受ける障害児の保護者を対象に集いを開催し、意見交換や相談にものれる場を設ける。月1回の開催をめざすが、4月中に立ち上げを行い今後の進め方を検討していく。
 打合せに集まっていただいた方々自身、被災し厳しい状況に置かれていますが、とても前向きな姿に感激しました。今後、協力して進めていくのが、とても楽しみです。
 輪島市内の被災の写真はありませんが、多くの古い建物が被害を受けています。ほとんど手をつけられておらず、どのように復興に向かうのか、まだわからない状況のようです。輪島市内の一部は、やっと水道が復旧しましたが、下水道がまだのため、トイレは仮設のまま、ひしゃくで水を流して使用しています。少しでも早く、普通の生活に戻ってほしいと願いながら、輪島を後にしました。 (事務局)


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2024年2月27日火曜日

能登半島地震 / 輪島わくわくおもちゃの図書館からの報告

 輪島市子育て支援センターの平野弘美様から現地のレポートが届きました。

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 1月1日16:10に地震が発生してから、もう2ヶ月経とうとしています。

 
 地震発生時、私はお正月で帰省し家族と一緒に実家にいて、孤立状態になりました。
ドン!と突き上げるような衝撃の後、立っていることもできない回されるような大きな揺れが長く続き、山の木々や土砂が音を立てて崩れ倒れて、携帯も通じず、電気も付かず、孤立状態になってしまいました。幸い家族は誰もケガをすることもなくほっとしましたが、今、何が起こっていて、どんな状況なのか、みんなは無事なのか何一つ分らず、心配と不安しかない真っ暗な夜を車の中で過ごしました。

 

 2日の夕方に山の中を歩き、やっとの思いでセンターにたどり着いたのですが、避難者であふれかえったセンターに何をしていいか正直わからず、ただただ必死で避難対応をしてきました。

 
 地震発生から一ヶ月半が過ぎ・・・当初700名程いた避難者もぐっと減り120名程になりましたが、今も指定避難所として運営をし、まだまだ通常の形に戻るのは難しそうですが、それでも3月から開館できるように準備が始まりました。避難所の中での開館となるのでいろいろと試行錯誤していますが、子どもたちの居場所づくりを目指し、「センターが開くようになったら輪島に帰りたい」「もどってきます」といってくれているママ達の嬉しい言葉を励みに職員、力を合わせて頑張りたいと思います。

 全国からのいろいろな支援・温かい言葉に本当に助けられ力をもらっています。本当に感謝です。


震災後の街の様子

輪島市児童センター・子育て児童センター


出張ほっとサロン

2024年2月13日火曜日

 

能登半島地震/七尾市おもちゃ図書館こあらとその活動主体であるNPO法人ぽっかぽかから報告



「七尾市おもちゃ図書館こあら」の瀧さんから、被災地現地リポートの三通目が届きました。2月10日におもちゃ図書館が再開したとのうれしいお知らせです。まだ大変なことが山積しているようですが、一歩一歩前に進んでいけると良いですね。


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全国おもちゃ図書館の皆様こんにちは。七尾市おもちゃ図書館「こあら」のNPO法人ぽっかぽか瀧です。
 能登半島地震から1ヶ月半になろうとしています。七尾市ではまだ5割ほどの世帯では断水が続いて毎日の生活に大変な思いをしている方もまだまだいますが、学校や保育園では給食も始まり(地区によっては給水車を利用して)少しずつですが復帰してきています。
 1月23日より親子ふれあいランドも通常に開館を始め、2月10日は予定どおり(通常第2第4土曜日11時~16時)おもちゃ図書館を震災後初めて再開しました。これまでより来館者は少なかったですが、来館した親子からは「新しいおもちゃもある。楽しみに待っていた」との声も聞かれ1時間ほどたっぷり遊んで、好きなおもちゃを持って帰りました。(無料の貸し出しをしています。)
 また、当日は子ども食堂も予定どおり(毎月第2土曜日実施)再開しました。
 こちらの方は断水している家庭もあり、あたたかい野菜たっぷりのシチューに大人も子どもも52人の方がほっこりした笑顔で「おいしいおいしい」と食べていただきました。

同時に館内の矢田郷地区コミュニティセンターに避難してきている被災者の方にも130食提供しました。ボランティア会員で被災している方もいるのですが、当日は13名の方が協力してくださいました。会員の皆様も家で何もせず心配ばかりしているより気が晴れて元気になったと言ってくださり、やって良かったと思いました。皆で出来ることを少しずつやっていきたいと思っています。
 今後ともよろしくお願いします。
          NPO法人ぽっかぽか 瀧惠美子



2024年2月6日火曜日

 

能登半島地震 / 輪島わくわくおもちゃの図書館からの報告



2月6日、能登半島地震で大きな被害を受けた輪島わくわくおもちゃの図書館の尾坂さんから、現地の様子を知らせる報告が届きました。ご自宅も被害を受ける中、様々な活動を始められているようです。以下、尾坂さんの報告です。

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能登半島地震の真っただ中で

2024.2.5 
輪島わくわくおもちゃの図書館
代表 尾坂 里美


1月1日 
突然の揺れ、ガチャガッチャンミシミシと器が割れ、柱がきしみ、家が悲鳴を上げている。
長い長い恐怖の時間。テーブルの下で早く収まって!と祈るばかり。
外に飛び出し、倒壊した家々の間を通り抜けて隣の県土木事務所五階に避難したのだがーどのように行ったのか覚えていない。
いつものカバンと上着と靴。時々避難訓練していた場所へ。
「非常時には“普段“が出る」というが、その通り。
幸い、電気が点いて、携帯電話が通じる!(17年前の地震はそれが無かった)
家族もおもちゃ図書館のみんなも元気。安堵する。
気が付くと朝市方面から火の手が!どんどん広がり移っていく。風向き次第ではこちらも危ない。ガスボンベが爆発して花火の様に大きな音が響く。みんなで赤いシルエットを見ながら無力感と行き場のない怒りを抱え一夜を過ごす。友人のお寺が焼けた。2月には“犬の子まき(涅槃会)”をするはずだったがーお手伝いも出来なくなった。
避難所には近所の4町内が集まっていた。みんなで寝具やテレビ、清潔用品等持ち寄り助けあう。翌日からおむすび、カップ麺、水などの食品が届き命を繋ぐ。一番美味しかったのは、持ち寄った電気釜とお米と梅干、明太子、おかかで作ったおむすび。温かさやご飯の匂いにほっとする。
2週間目には自衛隊のお風呂、全国から届いた支援物資の衣類など生活回りが少しづつ整う。
全国おもちゃ図書館から「皆さんが元気になる様に!」と応援の声やトマト、みかん、沢山のパン、文房具、おもちゃが早々に届く。有難い。みんなに配る。元気が出た! 
お隣さんが笑顔で言った「昨日よりは今日、幸せが増えていく」と。

今、輪島には子ども達の姿が少ない。
すべての学校が避難所。中学生は全校避難。小学生たちもいつの間にか親戚知人を頼って避難する子が続出。中には仕事を求めて都会に移住する家庭も少なくない。
おもちゃ図書館の仲間たちも3家族が金沢方面へ避難。障がいをもった子ども達が生きずらいのは被災時も同じ。慣れない環境・小規模校から大規模校への不安。地震への恐怖から帰りたがらない子ども。それでも、不安を言葉に整理して“おしゃべり”できるLINE仲間がいることは幸いです。
輪島に居る子ども達はどんなに不安だろう…そんな子ども達のために複数のNPO団体が輪島高校音楽室で「子ども達の居場所~みんなのこども部屋」を企画してくださる。
23日、みらい子育てネット輪島が「出前ほっとサロン」を実施。子ども以上にスタッフの大人達が抱き合い、しゃべり場となった。当おもちゃ図書館も事前にニーズを拾い、出前でおもちゃを持参。お絵描きセット、自動車やレゴ、カードゲーム等親子が楽しむ。帰りには画用紙に可愛い虹の絵が描いてあり、嬉しかった。
昨日はおも図書仲間のOさんが簡単工作セットを用意してくださり一緒に参加、作って遊んで喜ばれた。今週は2回目の「ホットサロン」。頂いたパンを届ける予定。


あの恐怖の元旦から1か月。輪島の町は壊れたまま。
箱庭のように海も山も歴史や文化もコンパクトに詰まった美しい町はどうなっていくのだろう…課題は山積みだけど少しずつ動き始めます。
2月6日から小学校が授業再開し、町中の6校は輪島高校に登校です。
送迎無し、給食無し、児童クラブ無しの再開は働く親にとってまだまだですが、取りあえずの一歩。
昨日より今日、子ども達の笑顔が少しでも増えていきますように!


ご自宅の玄関前の様子。ご近所10軒のうち、倒壊を免れたのは3軒とのこと。

輪島朝市通りの火災、手前の建物が、おもちゃ図書館の入っている輪島市ふれあい健康センター。
風向きの関係で、延焼を免れたとのこと。



2024年1月30日火曜日



能登半島地震/七尾市おもちゃ図書館こあらとその活動主体であるNPO法人ぽっかぽかから報告




能登半島地震にあわれた七尾市おもちゃ図書館「こあら」を開館しているNPO法人ぽっかぽかの瀧さんから、二通目の現地レポートが届きました。被災地の中で、子どもや被災者の方々の居場所づくりを進めているようです。以下、瀧さんの報告をお伝えします。

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 全国おもちゃ図書館の皆様こんにちは。七尾市おもちゃ図書館「こあら」のNPO法人ぽっかぽかの瀧です。 
  能登半島地震から1ヶ月になりますが、私の住んでいる矢田郷地区コミュニティセンターには避難者がまだ200人ほどいて、ありがたいことに全国各地からの炊き出しの支援があり皆さん助かっています。 
 そんな状況ですが、学校(短時間)や保育園も少しずつはじまり、また金沢から七尾まで(七尾から能登穴水までの復旧の見通しはありません)の電車も開通し少しずつですが復旧してきています。 
 私たちが運営している「子育て支援センター」は矢田郷コミュニティセンター内にありセンターに避難してきている方に1月4日から開放していましたが1月23日より通常に開館を始めました。今は来館者一人一人と向き合い、地震の怖さや生活の大変さを一緒に受け止め、また子どもたちと触れ合っています。親から離れなくなったお子さんもいますが、遊びの中ですこしずつ笑顔もみられ、保護者の方も少しでもストレスが緩和されればと願っています。 一時預かり保育も再開しました。まだ、七尾市内全域で水道が使われない状況ですが調理師さんは工夫しながらペットボトルの水を使って昼食を提供しています。保護者の方は日常の食事づくりが大変な毎日なので、「給食があることが助かる」と喜んでいます。 私も毎日ポリタンクに給水車まで水汲みをするのが一番の仕事になっています。 
 来月予定どおり2月10日にはおもちゃ図書館を始めることにしています。 おもちゃの無料貸し出しもしているので子どもたちは待っていることと思います。
会員みんなでそれぞれができることをがんばっていきたいと思っています。 
 今後ともよろしくお願いいたします。 

    令和6年1月28日 
             
             NPO法人ぽっかぽか  代表  瀧 恵美子



2024年1月17日水曜日

 

能登半島地震/七尾市おもちゃ図書館こあらとその活動主体であるNPO法人ぽっかぽかから報告


おもちゃの図書館全国連絡会では、能登半島地震の被災地の中で、被災されながら地域の方々の休息の場‟居場所づくり”に取り組んでいるおもちゃ図書館や関係NPOの方々の活動を紹介します。
1月16日には、七尾市おもちゃ図書館こあらとその活動主体であるNPO法人ぽっかぽかから報告が届きました。


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全国おもちゃ図書館のみなさんこんにちは。

七尾市おもちゃ図書館(こあら)のNPO法人ぽっかぽかの瀧です。

この度、1月1日に能登半島地震(震度7)があり、七尾市も震度6強にみまわれました。

全国おもちゃ図書館連絡会よりお見舞金と玩具を頂き,ありがとうございました。今後大事に使わせていただきます。

七尾市は人口4万8000人程ですが、私たちの住んでいる矢田郷地区は市内でも人口が一番多く1万人程です。震災時矢田郷地区コミュニティセンターに500人くらいの人が避難してきました。

矢田郷地区コミュニティセンター内に七尾市子育て支援センター(親子ふれあいランド)があり、私たちNPO法人ぽっかぽかが七尾市より委託を受けて運営しております。子育て支援センターの一室におもちゃ図書館(こあら)を開設しております。

支援センターの職員の家も半壊が2人、避難生活者4人がいる中で1月4日より子育て支援センターで避難者の乳幼児親子から小学生に遊び場を提供しております。少しでも避難生活者のストレスが解消されればと願って、職員交代で頑張っています。

1月9日には七尾市より、恵寿総合病院が職員のお子様を預かって(乳児3人、幼児7人、児童10人ほど)保育しているのでNPO法人ぽっかぽかがボランティアで手助けをして頂けないかと依頼がありました。そこで10日、11日におもちゃ図書館の玩具10個、漫画等20冊、ぬりえ、色鉛筆、赤ちゃん用のラックを持参して交代で2日間支援に行きました。現在は七尾市の保育士が支援に入っていますが、玩具や絵本は貸出しが続いています。

今日、1月16日現在の震災による影響はJR七尾線が金沢から七尾までまだ全面開通していません。水道はまだほとんどの家庭で断水中です。小中学校は避難施設になっており、また破損があるため開校の見通しは未定です。保育園の一部は開園が始まりました。

全国からたくさんの支援や支援物資が届き、有難く感謝申し上げます。

 

                  令和6年1月16日  NPO法人ぽっかぽか 瀧 惠美子



子育て支援センター「親子ふれあいランド」

           


支援物資

おもちゃ図書館室内の様子



矢田郷コミュニティセンター玄関前

    




2023年2月21日火曜日

パタパタ蝶工作キット/白石おもちゃ図書館

 

パタパタ蝶工作キットの報告が届きました

  赤ちゃんに関する様々な製品を販売しているピジョン(株)様より

 社員のボランティア休暇制度を活用した企業主導型ボランティア活動の一環として、

パタパタ蝶工作キットをおもちゃの図書館全国連絡会へ寄贈していただきました。

その工作キットへのお礼が届きました。

 

 

 北海道札幌市 白石おもちゃ図書館

   2022年12月10日(土)

「クリスマスおたのしみ会」のプレゼントに使用させていただきました。

重度の障害を持った子どもたち(もう40代の大人ですが)で、

 自分で作るのは難しいですが家に帰って保護者に手伝ってもらって作り

「手にもってパタパタさせたら喜んでいました」と

保護者の方からお電話をいただきました。

コロナ禍の中、恒例のクリスマス会を開催することができ、

サンタさんからのプレゼントをひとりひとりいただき喜んでいました。

子どもが喜んでいるのを見て保護者の方も笑顔でした。

ありがとうございました。

 


 

  能登半島地震 / 輪島への訪問報告   3月12日(火)、能登半島地震の被災地である輪島市を訪問しました。  被災した子どもたちの居場所づくりや市民のコミュニティの再生のため、どんなことができるのかを相談しに伺ったものです。  この日打ち合わせに参加していただいたのは、輪島...